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未来少女RNちゃん
1月のある朝、

Mの小学校で、読み聞かせボランティアを終えて、

図書室で報告レポートを書き、

帰ろうとした時、


いきおい良く図書室のドアをあけ、

走り込んでくる体操服姿の女の子がいた。

その子は、脇目も振らず図鑑コーナーに走り寄り、

一冊の図鑑を引き抜き、そのまま床に座り込んで読み始めた。


RNちゃん?


「あ!! S、Sさん!!

 あのぉ!このまえ、宇宙が誕生する前って、無だったって言ってたじゃないですかぁ!

 でも、何かがクシャミをしたみたいに突然爆発が起こって

 宇宙ができたって、おかしくないですか?!

 なにかがあったってことは、無じゃないですよね!?!?」


と息せき切って、

なぜ私がそこにいたかとか、まったくおかまいなしに

聞いてきた。



そ、そうだねぇ、、、(汗)

無、ってどういうことか、想像つかないよねー、、、

担任の先生なんて言ってた??


「自分で調べれば、力がつく。って言ってました。

 だから、図鑑で調べようかなー、って。」


・・・先生、うまくかわしたなぁ…(笑)



ここいろ高学年は、時々宇宙の話で盛り上がる。

特に、5年生TSがその分野に詳しいので、

わからないことはTSに聞きながら、


宇宙の誕生のこと、時間の存在のこと、

ブラックホールのこと、タイムマシンのこと、

3次元のこと、4次元のこと、


それぞれの知識やイメージを交換しあう。



最近の小学生は、そんなことまで知ってんだなー。

と驚く。

やや焦る。


ここ数年、日本人宇宙飛行士が宇宙で活躍しているニュースに

よく接するようになったからかなぁ?


私は宇宙のこととかを考えだしたのは、

大学生になってからだよ、、、


同級生Cが話してくれる宇宙論が好きで、

親友のEが話してくれる自然論に影響を受けて、


自分のアタマの中で想像を展開させたりした。



この歳になって、教室の生徒たちとそんな話ができるのは、

とても楽しい。


もちろん、そんな専門的ではないので、

半分コズミックファンタジーな感じが楽しい。



それにしても、

RNちゃんが、ここいろ以外でも宇宙のこと、考えて続けていたとは。。。


ここいろでは、RNちゃんは作品に徹底的に集中する人で、

おしゃべりで時間を費やすことはまずない。

でも、必ずみんなの会話はちゃんと聞いていて、自分の意見や疑問も投げかけてくる。

作業の手は止めず。


RNちゃんは、アタマに浮かんだことを、

疑問にしろ、アイデアにしろ、決して曖昧なままにさせておかない。


RNちゃんにおいては、中途半端という言葉があてはまったことが、

ここいろで私が知る限り、一切ない。


とはいえ、いつも物静かな口調、態度も考え方も、優しい。



穏やかで、強くて、清らかだ。


お! ナウシカみたいだ!!(笑)



RNちゃんは宇宙の始まりのことを、そのあと、どういうふうにイメージ付けただろう。


ホント、先生が言う通り、とことん自分のアタマで考えることは

答えが正しいとか間違っているとかに関わらず

必ず大きな力になる。


先生、さすがだなぁ(笑)



時を同じくして、ここいろでのRNちゃんのテーマは「時間」だった。


いろいろいろいろ考えた結果、

RNちゃんは時間を作り出す小人の世界を設定して絵に描くことにした。


命名「チクタク族」

その場で遊び半分で私が思いついた名前だったが定着し、

その後、チクタク族は、RNちゃんのアタマの中のみならず、

RNちゃんの家族の間でも、いろいろとストーリーが展開された。


チクタク族は、世界中の時計を管理している。

時計の中にある扉をくぐると、別の時計の中につながっている。

(モンスターズインクの子供部屋のドアのような設定)


チクタク族は、金時豆(時は金なりから命名)を育てており、

あずき色の金時豆は、チクタク族の主食で

(ドラゴンボールの仙豆、ナウシカのチコの実のような設定)


1年に1度できる金色の金時豆は、そこからチクタク族の赤ちゃんが生まれる。


寿命をまっとうしたチクタク族は、死ぬと金の粉になり、

砂時計の砂になる。


などなどなどなど・・・・



この話の展開には、RNちゃんとファンタジック姉弟のMも夢中になった。


Mも一生懸命一生懸命、自分のアイデアを採用してもらいたくて、

チクタク族のことをたくさん考えた。



RNちゃんのお母さんは、観察用に本物の金時豆を用意して下さった。

RNちゃんのお姉ちゃんも、チクタク族の設定にノリノリだったそうで、

2人で2時間もそのことを話してました、

とお母さんがおっしゃっていた。



絵の描き始め、RNちゃんが

「Sさん、時計を分解したいです」

と、静かに真顔で言ってきた。


へ??


RNちゃんは決してふざけて冗談を言ったりしない子なので、

私は

マジで!? だよね・・・。 わかった。

とまじめに考えた。


ちょうど、昔撮影に使った、宇宙百貨かどこかで買った、

作りがゆるめのスケルトンの目覚まし時計があったので、

(こういう時に、私のすてられない性分は役に立つなぁと自分で感心する)


これ、分解して良いよ。と渡した。


RNちゃんが時計を分解し始めた時、

RNちゃんのお母さんがお仕事帰りにここいろに寄って下さり、時計の分解に立ち会われた。

RNちゃんのお母さんも、RNちゃんと同じ目線で時計を見つめる。

RNちゃんと一緒になって、部品の面白さ、形の良さを、次々発見し、

RNちゃんに「ほら、RN!」と言って、それを共有する。


このまなざしが、RNちゃんの感性を育んだんだなぁと、

私は密かに感銘を受け、

子育ての先輩として、

同じく子供の感性を育む職を志した者として、

見習わなければ、と心にかみしめた。



作品の進み具合は、その都度、お父さんはじめ家族に報告され、

私の提案、家族の意見をふまえ、

次週、RNちゃん自身がやりたい方向性を

RNちゃんは決めてきた。



RNちゃんの「チクタク族」の絵は、

小さい子たちの尊敬の的、大人たちの癒しの存在として、


長いことここいろで、愛されていた。


RN_tictac



2月中に、チクタク族は完成した。


チクタク族を早く終わらせなければ!と言って完成させた。


なぜなら、3月は、3月末にあるお父さんの誕生日プレゼントを作るから。


作るものはもう決まっていた。



宮崎駿ファンのお父さんに、

「カリオストロの城」でルパンがクラリスに差し出す小さな花、

そこから手品のように出される万国旗。


そのアイディアをどのように思いついたのか・・・


とても感心した。



3月の最初の週、RNちゃんは、3月末までの制作予定を立てた。

1週目2週目で旗を作って、3週目にバラを作って、


「い、1回でバラできますかね!?」


できる。私を信じて!


4週目は微調整。


RNちゃんは何回もDVDを見て、

素材や、手触り、手法にもこだわった。



普段はここいろで制作する作品について、家族で話し合うRNちゃんだが、

今回は、家族にも内緒だった。


途中でなんども、「家でどうしても言いたくなって苦しいです!」と言っていた。


そんな姿がとても愛おしかった。

お父さんはどんなに喜ぶかなーと、想像した。



RNちゃんは途中まで作った万国旗を毎週持ち帰り、

ルパンのようにお父さんに差し出せるように、うちで練習したりした。




そして、3月11日、東日本大震災が起きた。


「紅の豚」がジブリの中で一番好きだというRNちゃんのお父さんは

海の安全に関わるお仕事をしている。



お父さん、お仕事すごく大変になっちゃったんじゃない?大丈夫そう?

と聞くと

「・・・帰ってきません。」


それでも、RNちゃんは黙々とプレゼントを作り続けた。


「もしかしたら、誕生日に渡せないかもしれないから、

渡せる時に渡すとしたら、4週目には完成させておかないと」

と、顔も上げずに作り続けた。



そんなRNちゃんの背中に、私は胸がぐっとなった。




幼少期の「肩たたき券」などではなく、

父親へのプレゼント・・・・


お父さんが大好きな映画をモチーフにした手作りプレゼント。


それを一ヶ月かけて、その間、どんな不測の事態が起ころうと、


必死に作り続ける姿。

必ず作り上げようとする姿。


RNちゃんはどんな心境だったんだろう。




MYもお父さんが大好きだ。

韓国にいるお父さんに、会いに行くたびに、ここいろで作った傑作をプレゼントする。


TSもお父さんを尊敬している。

お父さんが関わった番組の内容には、特に詳しい。



私は・・・


父親にプレゼントをあげる気持ちは、

小6の頃の私には皆無だった。




そして、RNちゃんのプレゼントが完成した。

予定通り、4週目には完成させた。


でも1日1日がまんして、お父さんの誕生日まで待った。


指折り数えたRNちゃんのお父さんの誕生日が

やっと、きた。



RNちゃんほっとしただろうな〜〜〜



RNちゃんのお父さんは、


そのプレゼント、



どんな顔をしたかなーー・・・・・



RN_hata01






カテゴリ:テーマ015「時間」 | 14:55 | - | - | -
さつんの時間
さつんのテーマ「時間」

さつんにしては、めずらしく色数をしぼった作品。

「時間」というテーマをもらって、そう悩まずに
「絵にする」と決めて、描き始めたね。

都会っぽい“時間”?
それとも、今年さつんが引っ越した多摩の“空間”?

時間のどういうイメージなの?と聞いたけど、

「なんとなく」って言ってた。

そうだよね、「時間」てテーマが抽象的だもんね。

アタマに浮かんだ抽象的なイメージを、そのまま抽象的に表現できるということは、
かなり高度なことかもしれないと思う。

抽象的な作品を作る場合、どんな表現にしようかすごく悩んだり、
表現してみたところで、これでいいのか?と試行錯誤したりする創作過程が思い浮かぶが、

さつんは、とにかく早かった。

ということは、“抽象的な”イメージが、“具体的に”アタマに浮かんだということか?
抽象的な図形が、アタマの中で存在を確認できる状態になってるってことか?

それは、すごいことだ。。。

さつ_時間

カテゴリ:テーマ015「時間」 | 00:46 | - | - | -
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